フィルム・ノワール

提供: Yourpedia
2017年11月12日 (日) 22:58時点におけるEifuku21 (トーク | 投稿記録)による版 (修正)

移動: 案内検索

フィルム・ノワール (film noir) は、フランス語で「暗黒映画」の意味である。 ジャンルとしての「フィルム・ノワール」を正確に定義することは難しい。 特に1940年代前半から1950年代後期にかけて、ハリウッドで製作された、暗い照明を用いた 影と白黒のコントラストを強調する、ドイツ印象主義の影響を受ける映画である。

由来

フランスの映画雑誌「レクラン・フランセ」(仏語:L'Écran Français)1946年8月号でニーノ・フランクが 「フィルム・ノワール」の用語をはじめて用いた。 当初は、第二次世界大戦中にアメリカで製作された「マルタの鷹」「飾窓の女」などの犯罪映画を 指して使われていた。 一般的には1941年製作の『マルタの鷹』から、1958年製作の『黒い罠』(監督:オーソン・ウェルズ、 主演:チャールトン・ヘストン)までが「フィルム・ノワール」の製作時期といわれる。

特徴

登場人物に私立探偵、警官、判事、富裕層の市民、弁護士、ギャング、無法者などが登場する。 シニカルな人生観、悲観的な人間観、裏切り、冷酷・残酷な行動、支配欲、煙草の煙、男を破滅 へ導く女性などがしばしば描かれる。

代表作品

  • (20)「キッスで殺せ!Kiss Me Deadly()」(監督:ロバート・オルドリッチ,1955)
  • (19)「復讐は俺に任せろ(The Big Heat)」(監督:フリッツ・ラング,1953)
  • (18)「ビッグ・コンボ(The Big Combo)」(監督:ジョーゼフ・H・ルイス,1955)
  • (17)「恐怖のまわり道(Detour)」(監督:エドガー・G・ウルマー,1945)
  • (16)「ブロンドの殺人者(Murder My Sweet)」(監督:エドワード・ドミトリク,1944)
  • (15)「ローラ殺人事件(Laura)」(監督:オットー・プレミンジャー,1944)
主演:ジーン・ティアニーダナ・アンドリュース) 虚栄に満ちた文化人たち同士の歪んだ愛憎関係。
  • (14)「殺人者( The Killers)」(監督: ロバート・シオドマク,1946)
主演:エヴァ・ガードナー、バート・ランカスター) 悪女の裏切りによるボクサーの転落と破滅。
  • (13)「街の野獣( Night and the City)」(監督:ジュールズ・ダッシン,1946)
  • (12)「黒い罠(Touch of Evil)」(監督:オーソン・ウェルズ,1958)
技巧を凝らした画面と演出。
  • (11)「成功の甘き香り(Sweet Smell of Success)」(監督:アリグザンダー・マッケンドリック,1957)
  • (10)「現金(ゲンナマ)に体を張れ(The Killing)」(監督:スタンリー・キューブリック,1956)
  • (9)「裏切りの街角(Criss Cross)」(監督:ロバート・シオドマク,1949)
  • (8)「悪魔の往く町(Nightmare Alley)」(監督:エドマンド・グールディング,1947)
  • (7)「過去を逃れて(Out of the Past)」(監督:ジャック・ターナー,1947)
  • (6)「アスファルト・ジャングル(The Asphalt Jungle)」(監督:ジョン・ヒューストン,1950)
  • (5)「孤独な場所で(In a Lonely Place)」(監督:ニコラス・レイ,1951)
  • (4)「マルタの鷹(The Maltese Falcon)」(監督:ジョン・ヒューストン,1950)
  • (3)「サンセット大通り(Sunset Boulevard)」(監督:ビリー・ワイルダー,1950)
サンセット大通りの大邸宅で起こる殺人事件
  • (2)「三つ数えろ(The Big Sleep)」(監督:ハワード・ホークス,1946)
主演:ハンフリー・ボガートローレン・バコール)虚実入り乱れる錯綜した状況。
  • (1)「深夜の告白(Double Indemnity)」(監督:ビリー・ワイルダー,1944)
主演:フレッド・マクマレイバーバラ・スタンウィック。欲望に囚われたの男女による保険金目的の完全犯罪。