英語

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英語/イングランド語(えいご/イングランドご、English)は、インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派に属し、イングランドを発祥とする言語。世界の広い地域で話されている言語の一つである。

概要[編集]

「英語」という日本語名[編集]

英語の「英」とは、English という単語ポルトガル語訳 inglês の漢訳「英吉利」の略である(イギリスのイングランド地方をさす言葉と考えられる)。「英吉利」については他に Inglaterra の漢訳とする説もある。「英語」という語は「イングランド語」の略だが、日本語朝鮮語でこの言語を指し示す場合、フランス語ドイツ語など他のヨーロッパ発祥の言語と違ってこの略称が一般的に通用している。

現況[編集]

現在、イギリス全体としての国家語は英語であるが、イギリスに含まれるウェールズスコットランドでは英語以外の言語話者もいる。またイングランドでも、移民コミュニティなどではそれぞれの母語が使われている。

20世紀中盤まで、イギリスが多くの植民地を抱えていたことが、英語話者数の増加の要因となった(大英帝国を参照のこと)。イギリスの採った植民地政策は間接統治であった。つまり、エリート層をイギリス本国で教育を受けさせ、それぞれの植民地へ送り返した。上層階級であるエリート層はみな英語で教育を受けたため、植民地行政では英語が支配的となり、独立後もこの状態が続く。かくして、旧イギリス領(現在その多くはイギリス連邦に加盟している)では英語が公的に(政治経済教育で)使われるようになり、イギリスとこれらの地域の共通語になった。

第二次世界大戦後、イギリスは徐々に国際政治での影響力を弱めていくが、かつて英国が植民地を建設した土地であり、また同じ英語を使用する国でもあるアメリカ合衆国が強い影響力を持つようになり、結果として英語が有用な外国語として世界に広く普及することになった。

文字[編集]

英語は通常ラテン文字によって記述され、以下の26文字全てを用いる。

A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z
a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z

ヨーロッパの他の多くの言語と異なり、ダイアクリティカルマークはほとんど用いない。 手書き時は、アルファベットが連なる筆記体が以前は主流だったが、現在は署名(サイン)を除いて読みやすさなどの観点からブロック体が主流である。

英語においては多くの文字が複数の発音を持っており、綴りと実際の発音の食い違いも大きい。

発音[編集]

詳細は英語学#音声・音韻学を参照

英語の発音と綴りの間の関係は、他のヨーロッパの言語と比べると一貫性に乏しい。これは主に中英語時代である15世紀初頭に始まり、近代英語初期である17世紀初頭に終わった大母音推移という現象にも関わらず、印刷技術が普及していたために綴りが固定化して基本的に変更が加えられなかったことに起因する。それ以前はnameはナーメと、timeはティーメと綴り通り発音されていた(というよりも発音どおりに綴られていた)が、ネイムやタイムという発音に変化したにも関わらず、neimやtaimなどと綴りが変更されることはなかったため、現在まで英語学習者を悩ませている綴りと発音の不一致が起きている。以下に発音規則を示すが、例外も多い。このことは、英語が他のヨーロッパ系言語から単語を借用する際に、多量の単語を元のつづりとあまり変えずに借用したことに起因する。

母音

文法[編集]

この項では英語教育・英語学習者に適する「伝統文法」(規範的)の枠組みを示す。これとはまったく別の記述的英文法は生成文法および英語学を参照されたい。

言語類型論から見て、英語は以下の特徴がある。

  1. インド・ヨーロッパ語族の特徴である名詞のがほぼ消滅しており、格変化は代名詞に残るのみである。このため語順SVOで固定している。
  2. インド・ヨーロッパ語族の中では、動詞の変化が単純化している。しかし不規則動詞の数は比較的多い。規則動詞の変化形は過去形過去分詞の -ed、現在分詞動名詞の -ing、三人称単数現在形の -(e)s のみである。不規則動詞(古英語における強変化動詞の一部)では現在形過去形過去分詞語幹変化が見られる。
  3. 複雑な時間表現がある。下記の時制の章を参照。
  4. 否定文、疑問文で無内容の助動詞 do を用いる。これは英語にしか見られない特徴である。
  5. 主語の働きが強く、形式主語や無生物を主語にする文などが発達している。
  6. 二人称では単複および親疎の区別をせず、you のみを使う。

代名詞[編集]

人称代名詞については、英語の人称代名詞を参照すること。

人称疑問詞関係代名詞 who の格変化
人称疑問詞 (personal interrogative)・関係代名詞 (relative pronoun) who は、単数複数関係なく主格 who / 所有格 whose / 目的格 whom (who) の格変化をするのみである(非人称疑問詞 what/which は所有格 whose の変化のみ)。

名詞[編集]

可算名詞の複数変化
名詞の格、性による変化は消失したが、可算名詞(countable noun)は、複数を表す語尾として -s を付する(例: books「本」)。語が無声音で終わっていれば発音は [s]、有声音なら [z] となる。もともと語尾が"s"になっている語では、-es と付する(例: gases 「(数種の)気体」)。また、"f" /f/ で終わる語の中にも複数語尾が"-es"となる語があり、その場合 /f/ は有声化し [v] となる(例: leaves 「葉」)。
なお、古英語時代の強変化名詞の中には、複数変化に伴う語幹の音変化を現代英語でも保っている物がある(例: mouse > mice 「ネズミ」)。また、単複同型のもの(例: fish 「魚」、Japanese 「日本人」)、弱変化名詞の変化を未だ保っているもの(例: ox > oxen 「オスの去勢牛」)、woman → women といった不規則変化など、例外も多くある。
名詞の所有表現
ある名詞が何らかを所有していることを表し、直後に置かれる他の名詞を形容詞的に修飾する場合、単数の場合は語尾に -'s、複数の場合は -'アポストロフィのみ)を付する(例: the king's mother 「王の母」/ the kings' mother 「王たちの母」)。中英語期まで、所有を表すには属格(genitive)を用いていたが、現代では弱変化名詞属格の活用語尾の名残としてこのような形になって一般化した。
また、前置詞 of を用いて所有関係を表すこともある(例: the crown of the king 「王の王冠」)。
派生名詞
他の品詞の語に語尾を追加して名詞化する例が多い。
  • 動詞 + -er または -or …する人(行為者) 例: batter
  • 動詞 + -ing …すること(行為) 例: batting
  • 動詞 + -ment …すること(抽象的行為) 例: settlement
  • 形容詞 + -ness …であること(状態) 例: madness
  • 形容詞 + -ity …であること(状態) 例: speciality
    • 形容詞 + -ality …であること(状態) 例: commonality
  • 形容詞 + -ist …である人 例: specialist
  • 名詞 + -ism …主義または傾向 例: capitalism
  • 名詞 + -ist …主義者 例: capitalist
元の品詞と意味の派生方法は代表的なものだけを示した。
逆に言えば、これらの語尾で終わる英単語はほぼ間違いなく名詞である。

動詞[編集]

一般動詞 (ordinary verb) は、法 (mood)、 (number)、人称 (person) による活用をほぼ消失しており、三人称単数現在形で"-(e)s"が付されるだけである。時制(tense)による変化は不規則変化動詞においては現在形、過去形、過去分詞形でそれぞれ変化するが(例: rise/rose/risen 「昇る」)、規則変化動詞では過去形、過去分詞形に -ed 語尾が付されるのみとなる(例: walk/walked/walked 「歩く」)。また、動名詞 (gerund)・現在分詞 (present participle) においては全ての動詞において原形 (bare form) に -ing 語尾を付すれば良い。

ドイツ語 (-en) やフランス語 (-er, -ir) と違い、不定形 (inifinitive) に一見して動詞とわかる綴りの形はない。したがってある単語の原形が与えられたとき、動詞かどうか判断する方法はない。このため語形を変えずに品詞の転換が容易である。例: smoke は名詞では「煙」「タバコの一服」だが、そのまま動詞として「煙を出す」「タバコを吸う」とも使える。

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英語の直説法仮定法命令法条件法が存在する。

直説法 (indicative)
一般動詞においては過去形、過去分詞形、現在分詞形、動名詞、三人称単数現在形以外では目に見える形で活用せず、実質原形を用いる。
仮定法 (subjunctive)
中英語期以前までは、現在・過去のいずれの時制でも現れ、それぞれ固有の語形変化をもっていたが、現代では仮定法自体やや特殊な用法となっている。 if などを用いた条件 (conditional clause) 内においては一般動詞を過去形に、be 動詞の場合は were にすることによって法を表現し(現在の口語では主語が you 以外の単数の場合 was が用いられることもある)、条件節以外では助動詞の過去形(例: would, could, might, should)を用いることによって表現する。仮定法本来の動詞変化が消失したためにこのような形で表現するのであるが、そのせいで動詞の語形変化で表される時制と、仮定法によって叙述される時制にズレが生じる。
  • 例: If I were a bird, I could fly into the sky. 「もし私が鳥ならば、空に向かって飛んでいけるのだが。」
これを「仮定法過去」といい、叙述されているのは現在の状態・動作である
仮定法によって過去の状態・動作を叙述するには、次のような構造を用いる。
  • 例: If I had been a bird, I could have flown into the sky. 「もし私が鳥だったならば、空に向かって飛んでいけたのだが。」
条件節内を「助動詞 have の過去形 had + 過去分詞」とし、主節 (main clause) 内を「助動詞過去形 + 助動詞 have + 過去分詞」とする。これを「仮定法過去完了」という。
なお、主節の動詞が話者の意思を表す動詞 (intentional verb) の場合、従属節 (subordinate clause) 内の動詞が人称・時制にかかわらず原形になる場合があり、これを「仮定法現在」という。叙述されている時制は主節内の動詞の時制となる。これはアメリカ英語に多く見られる用法であり、イギリス英語では従属節内の動詞の前に should をおく。
  • 例: He insisted that she be innocent.「彼は、彼女が無罪であると主張した。」(アメリカ英語)
  • 例: He insisted that she should be innocent.「彼は、彼女が無罪であると主張した。」(イギリス英語)
このような動詞には、insist の他にも recommend, suggest などがある。
仮定法の条件節において if を使わず、助動詞を倒置させることがしばしばある。
  • 例: Had I had the money, I could have made my fortune. 「あの金さえあればひとやま築けたのに。」
命令法 (imperative)
動詞を原形で (sentence) の最初に置くことによって表現する。命令法以外では文頭に動詞の原形が置かれることはほとんど無い。
  • 例: Be quiet. 「静かにしなさい。」 Go to school. 「学校に行け。」 Open the window. 「窓を開けなさい。」

時制[編集]

英語の基本的な時制は、非過去 (nonpast) と過去 (past) の二つである。これはゲルマン語系言語に共通する特徴である。過去形は不規則変化動詞においては語幹変化で、規則変化動詞においては -ed 語尾を付して表現する。本来、英語には未来時制がないので、未来のことを表現するときは法の助動詞 will, shall を用いて表現したり、be going to という慣用表現を用いたりする。直近の予定は現在進行形で表現することもある。

英語の時制、法、相、態は以下のように結びつく。

時制 動詞
完了相 進行相
-Ø (非過去)
-ed (過去)
Ø (通常)
will (未来)
Ø (通常)
have -en (完了)
Ø (通常)
be -ing (進行)
Ø (能動)
be -en (受動)
do

時制、法 (will)、完了、進行が各2通りあるので、実質的な時間表現は16通りある。不定詞では相および態しか使えない。本来の時制の他、will による未来表現も時制に入れることがある。この場合、現在 (-Ø)、過去 (-ed)、未来 (will)、過去未来 (would) と呼ばれる。

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英語の (aspect) は、完了相 (perfect -) と進行相 (progressive -) が存在する。

完了相
「助動詞 have + 過去分詞形動詞」によって表される。助動詞 have を過去形 had にすることにより、完了相の時制を表現することが可能である。
  • 現在完了の例: She has gone to India.「彼女はインドへ行ってしまった。」
  • 過去完了の例: He said that she had gone to India.「彼は、彼女がインドに行ってしまったのだと言った。」
過去完了を用いることにより、間接話法中において、時制の差異を表現することができる。これを「大過去」ともいう。
現在完了と過去時制との違いは、後者が過去における事実を叙述するに過ぎないのに対し、前者は過去の行為が現在に及ぼす影響を含んでいること。したがって現在完了は経験や継続を表すのに使われる。
  • 現在完了の例: She has gone to India.「彼女はインドへ行ってしまった(そのまま戻っていない)。」
  • 過去の例: She went to India.「彼女はインドに行った(もう戻っているかもしれないし、戻っていないかもしれない)。」
  • 現在完了の例: She has lived in India.「彼女はインドに住んだ経験がある」または「彼女はインドに(現在に至るまで)住み続けている。」
  • 過去の例: She lived in India.「彼女は(過去のある時点で)インドに住んでいた(現在どこに住んでいるかは叙述していない)。」
古くは、自動詞の完了相は「助動詞"be"+過去分詞形動詞」によって表されていた。現在でも少数の自動詞は慣用的にこの形をとる。「少数」とはいえ、慣用により頻出である。
  • 例 He is gone. 「彼は行ってしまった。」
  • 例 The sun is set. 「日は沈んでしまった。」
  • 例 I'm done with it. 「私はもう済みました。」
進行相
「助動詞"be"+現在分詞形動詞」によって表される。ただし、動作を表す動詞しか用いることはできない(例えば"know"や"have"は状態を表すので一般的には進行相にならない)。また、助動詞beを過去形"was", "were"にすることにより、進行相の過去時制を表現することが可能である。
  • 現在進行形の例: She is playing tennis.「彼女はテニスをしている。」
  • 過去進行形の例: She was playing tennis.「彼女はテニスをしていた。」

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英語の能動態(active voice)と受動態(passive -)があり、能動態においては動詞によって表される状態・動作を主語が行うことを表す。一方受動態は、主語が何らかの動作を「されている」ことを表す。受動態は「助動詞be+過去分詞」で表現され、その場合の真の動作主は by で導かれる前置詞(prepositional phrase)によって表される。ただし、他動詞(transitive verb)に限定され、能動態において目的語を取らない自動詞(intransitive -)(例:"stand"「立つ」)は受動態にできない。また、助動詞beを過去形"was", "were"にすることにより、受動態の時制を表現することが可能である。

  • 能動態の例: He builds a kennel.「彼は犬小屋を造る。」
  • 受動態の例: A kennel is built (by him). 「犬小屋が(彼によって)造られる。」

なお、これらの法・時制・相を組み合わせて複雑な時間軸・動作の表現をすることも論理上可能になる。

  • 例: He would say that the building had been being built.「彼は言うだろう、その建物は建設中であったと。」
    (wouldは仮定法、had beenが過去完了形、been beingが進行形、being builtが受動態)

be動詞の活用[編集]

be 動詞の原形は be である。仮定法過去においては人称に関係なく were となる(主語が you 以外の単数の場合は was が使われることもある)。過去分詞形は been、現在分詞、動名詞は being である。

直説法 一人称 二人称 三人称
単数 複数 単数 複数
現在形 am are are is are
過去形 was were were was were

助動詞[編集]

助動詞 (auxiliary verb) はなどの文法的機能を担い、意味を担う本動詞と共に用いる。

不定詞を後置する場合
助動詞には直後に原形不定詞を置くものと to不定詞を置くものがある。中でも、可能・義務・予定など、話者の意思を表すものは法助動詞 (modal auxiliary) と呼ばれ、助動詞の中でも使用の頻度が高い。
  • 法助動詞の例: can, will, shall, may, must, need
古英語・中英語期に、一般動詞として使用されてきたものが転じて助動詞となったものがある(例: can < cunnan 「~できる」)。must を除く法助動詞は過去形を持ち、本動詞の代わりに語形変化をして過去時制を表す。
  • 例: Once I could swim very well.「私はかつて、上手く泳げた。」
英語には元来、未来時制は存在しないが、will, shall, be going to を用いることによって未来を表せる。
分詞を後置する場合
分詞を後置する助動詞には have, be があり、各々過去分詞・現在分詞と結びついて完了相・進行相を形成する。この場合、have, be は主語の人称・数・時制に対応して一般動詞の場合と同様の語形変化をする。
疑問文否定文の形成
助動詞が無い文の場合
助動詞が無い肯定文を、疑問文・否定文にするには、助動詞 do を用いる。その場合の do は主語の人称・数・時制に対応して語形変化する。その際の語順は、疑問文の場合、「助動詞 do - 主語 - 本動詞」となる。
  • 例: Do you swim? 「あなたは泳ぎますか?」
  • 例: Does he swim? 「彼は泳ぎますか?」
  • 例: Did you swim? 「あなたは泳ぎましたか?」
ただし be 動詞と、古風なイギリス英語における所有を表す have は do を使わずに主語と倒置させて疑問文を作る。
  • 例: Are you a swimmer? 「あなたは泳者ですか?」
  • 例: Have you a pen? 「ペンを持っていますか?」(古風なイギリス英語のみ)
否定文の語順は「主語 - 助動詞 do - 副詞 not - 本動詞」となる。一般に do と not が縮約して don't になる。疑問文と同様、be と古風なイギリス英語における have は、do を用いない。
  • 例: I do not swim. 「私は泳ぎません。」
  • 例: He does not swim. 「彼は泳ぎません。」
  • 例: You did not swim. 「あなたは泳ぎませんでした。」
  • 例: I am not a swimmer. 「私は泳者ではありません。」
  • 例: I have not any money. 「私はお金をまったく持っていません。」(古風なイギリス英語のみ)
助動詞がある文の場合
助動詞がある肯定文を、疑問文にするには、助動詞を主語の直前に置き、語順を「助動詞 - 主語 - 本動詞」にする。
  • 例: Can you swim? 「あなたは泳げますか?」
  • 例: Are you swimming? 「あなたは泳いでいるのですか?」
また、助動詞の直後に副詞 not を置くことにより否定文を形成する。am と may を除き、n't を含む縮約形がある。
  • 例: I will not swim. 「私は泳ぎません。」
  • 例: I am not swimming. 「私は泳いでいません。」
疑問否定文の形成
否定文をさらに疑問文にするには、助動詞を主語の前に移動する。この時、n't を含む縮約形は1語と見なす。
  • 例: Don't you swim? 「あなたは泳がないのですか?」
  • 例: Aren't you a swimmer? 「あなたは泳者ではないのですか?」
硬い表現では縮約形を使わないが、この時、not は元の位置に留まる。am と may は縮約形が無いので、必ずこの形式になる。
  • 例: Do you not swim? 「あなたは泳がないのですか?」
  • 例: Are you not a swimmer? 「あなたは泳者ではないのですか?」
否定命令文の形成
動詞の種類にかかわらず don't (= do not) を文頭に置く。副詞の never を用いることもある。
  • 例: Don't swim. 「泳ぐな」
  • 例: Don't be surprised. 「驚くな」
付加疑問文の形成
助動詞と代名詞からなる 2 語の疑問文を文末に付加し、付加疑問文を形成する。付加疑問文では、文中の動詞と同一の時制、相をとる。なお、先行する文が肯定文の場合は付加疑問文は否定文となり、先行する文が否定文の場合は付加疑問文が肯定文となる。つまり、先行文と肯定・否定の関係を逆転させる。
  • 例: He will study English, won't he? 「彼は英語を勉強しますね?」
  • 例: He is studying English, isn't he? 「彼は英語を勉強していますね?」
  • 例: He won't study English, will he? 「彼は英語を勉強しませんね?」
  • 例: He isn't studying English, is he? 「彼は英語を勉強していませんね?」
動詞の強調
助動詞 do を本動詞の前に置いて動詞を強調する。
  • 例: I do swim. 「(泳がないなんてことはありません)本当に泳ぎます」
この用法は平叙文では be 動詞に使えないが、命令文では使える。
  • 例: Do be prepared. 「しっかり準備しておいてください。」
疑問文に対する回答で元の動詞を代表する
この用法の do は特に「代動詞」と呼ばれることがある。
  • 例: Do you swim? Yes, I do. 「あなたは泳がないのですか?」 「はい、泳ぎます。」
  • 例: Can't you swim? Yes, I can. 「あなたは泳げないのですか?」 「泳げます。」
日本語と違い、疑問が肯定的であるか否定的であるかに関わらず、回答が肯定文ならば yes、否定文ならば no で答える(日本語の場合の回答の「はい」「いいえ」は質問者の考えの正否を答えている)。
二重否定
正式な英語では二重否定は(その論理のとおりに)肯定を意味するが、無教養な話者の会話では否定の強調に使われることもある。一般に二重否定を用いることは好ましくないとされている。
  • 例:I dunno nothin'. 「わっしゃぁ、なんもしらねぇ。(dunno = don't know)」
    I don't know anything. もしくは I know nothing. が正しい英語。

その他の品詞[編集]

形容詞
形容詞(adjective)は、古英語期まで修飾する名詞の数・性・格によって変化していたが、現在では消失した。語形変化としては、比較級(comparative class)の"-er"および最上級(superlative -)の"-est" 接辞がある。3音節以上の語では級変化せず、直前に副詞more/the mostを置く。一部の形容詞には語幹変化するものもある(例:many/much>more>most, little/less/least)。
副詞
元来独立して副詞(adverb)として存在してきたものに加え、古英語時代の接尾辞 "-lice" の流れを受け、形容詞に "-ly" を付けた物が多い。
冠詞
冠詞(article)は品詞の上では形容詞に分類される。
冠詞には定冠詞(definite article)"the"と不定冠詞(indefinite -)"a/an"が存在する。これもすべての格変化を消失している。
前置詞
前置詞(preposition)は、英語においては特に発達している。理由としては、中英語期まで名詞は主格(nominative)の他に属格、与格(dative)、対格(accusative)の格変化を持っており、語形変化によって他の語との意味的な関係を表していた。しかし現代英語に至って格が消失した結果、それを補うために前置詞が大きな役割を果たしている。
接続詞
接続詞(conjunction)には、等位接続詞(coordinate -)と従属接続詞(subordinate -)がある。接続詞#英語の接続詞に詳しいので、そちらを参照されたい。
間投詞
間投詞(interjection)は、Oh, Yeahなどのことばである。

なお品詞は全部で8つあり、内容語と機能語に大別される。 名詞、動詞、形容詞、副詞、代名詞、前置詞、接続詞、間投詞のうち、 名詞、動詞、形容詞、副詞が内容語であり、代名詞、前置詞、接続詞、間投詞が機能語である。

基本文型[編集]

英語は、他の多くのヨーロッパ言語が持っている名詞の格変化や動詞の人称変化のほとんどを失ったため、文中の格関係(誰が誰に何をどうするか)を語順に依存しており、したがって語順が固定的であり「文型」がはっきりしている。

日本の英語教育では、C・T・オニオンズ (C.T. Onions) の提唱した5文型という考え方が英語の基本文型として広く使われている。(実際には、5つの文型ではうまく説明できないも存在するとし、5文型を強調しすぎることが却って学習の妨げになる、という主張も珍しくない。

5文型は、英文の中心をなす主語述語部分において、前置詞無しに語を並べただけで文ができあがっている物を分類したものと言える。そこで使われている語は、主語としての名詞、存在を言う述語としてのbe動詞、作用を言う述語としての一般動詞、主語の性質や状態を言う形容詞、一般動詞の目的語になる名詞、その目的語に対する内容的な述語になる動詞の原形や名詞や形容詞である。このように5文型は、主語と動詞と、前置詞無しで並ぶ名詞とその名詞に対して内容的な述語として並ぶ単純な形という限られた部分に於いて、並んだ語の種類によって分類し5つの形にまとめた物と言える。ここには文の大基本である主語と述語に含まれている意味への考察がなされていない。そのために、意味に基づいて言葉を使用しようとしている学習者にはかえって妨げとなっているのである。

これまでは、下記の文型が主要かつ重要なものであるとして扱われてきた。英文の構造の分類法としての5文型は日本以外の国ではあまり一般的ではないが、動詞の語法を説明する上では、「基本5文型」をベースとした動詞型の分類が世界的に受け入れられていて、ジーニアス英和辞典、Oxford Advanced Leaner's Dictionary等の多くの権威ある辞書において積極的に採用されている。

通常、進行形の文は第2文型とは見なさず、動詞部分を三単現など主語に合わせたの形にして文型を考える。また完了形も同様である。また受動態の文も5文型に当てはまらない。群動詞を含む文は群動詞全体を1つの動詞と考えることが多い。また、群動詞は、助動詞と本動詞が融合したものであるので、特別な形の助動詞として扱えばよい。 そもそも 5 文型は助動詞を除去した主語と述語の部分において語の並びだけによって分類した物なのである。

ランドルフ・クァーク (Randolph Quirk) は付加語 A (adverbial) を加えた考え方を提唱している。付加語 A は修飾語 M とは異なり省略することができない。この考えでは従来の 5 文型に SVA と SVOA という文型が加わる。また第 2 文型のうち V が be 動詞の場合を特別に扱う考えもある(つまり S be C)。また A・S・ホーンビー (A.S. Hornby) は第 3 文型、第 4 文型、第 5 文型の O や C が不定詞や分詞や動名詞や that 節の場合などで細かく分類した文型を提唱している。

第1文型 S + V
これは修飾語 M を除いたとき、主語 S と述語動詞 V だけで文章が完結している文型である。このときそのVを完全自動詞という。
第1文型に用いられる動詞には be, come, go などがある。
第2文型 S + V + C
これは修飾語Mを除いたとき、主語Sと述語動詞Vと主語を説明する補語Cで文章が成り立っている文型である。このときそのVを不完全自動詞という。このとき主語S⊆補語Cという関係が成立している。
第2文型における文の例:He is a teacher. (彼は先生です。)となり、これが最も基本的な核となる部分であり、もしこれが例として「彼は英語の先生です。」としたいならば、 "He is an English teacher." というように継ぎ足せばよい。
  • He is kind. He is busy. (彼は親切である。彼は忙しい。)
  • He looks busy. This tastes good. (彼は忙しく見える。これは美味しい味がする)
第2文型に用いられる動詞には次のものがある。
  • 状態の維持を表す be, remain など。
  • 状態の変化を表す become, get, come, go など。
  • 感覚を表す seem, feel, look, hear, smell, taste など。
第3文型 S + V + O
これは修飾語Mを除いたとき、主語Sと述語動詞Vと動作の対象となる目的語Oで文章が成り立っている文型である。このときそのVを完全他動詞という。
第3文型における最も有名で分かり易い文としては I love you. (私はあなたを愛しています。)が挙げられる。
第4文型 S + V + IO + DO
これは修飾語Mを除いたとき、主語Sと述語動詞Vと動作を受ける人間接目的語IOとその動作を受ける人に対して動くもの直接目的語DOで文章が成り立っている文型である。このときそのVを授与動詞という。
間接目的語IOと直接目的語DOの位置を入れ替えると、前置詞が加わってS + V + DO + 前置詞 + IOという形になる。このときの前置詞はtoかforの場合がほとんどである(toの場合のほうが多い)。
第4文型に用いられる動詞には次のものがある。
  • to が加わる give, hand, pass, offer, allow; sell, lend, owe; show, teach, tell, promise, read など。
  • for が加わる buy, make, get, do, find, cook, play, choose など。
第 5 文型 S + V + O + C
これは修飾語 M を除いたとき、主語 S と述語動詞 V と動作の対象となる目的語Oと目的語を説明する補語 C で文章が成り立っている文型である。このときその V を不完全他動詞という。
第 5 文型における例文としては、 I think him a suspect. (私は彼を容疑者だと考えている、みなしている。)となる。このとき目的語 O ⊆ 補語 C という関係が成立している。第 5 文型における、この関係はイェスペルセンが考えた用語ネクサスの一種である。ネクサスとは主語・述語の関係をさすが、本来の主語・述語の他に第 5 文型の目的語と補語のような意味上の主語・述語も含まれる。

言い換えると、OC とは、文の中心の主語述語以外で主語述語に当たるものを言うときに、主語を非主格の目的格にして O とし、述語を動詞の原形にしたり、be 動詞を省略して残った物を C としているわけである。

第 5 文型は基本文型とされているが、元の文における OC を内部的に S + C の文を含むと考えられることから、基本文型としては扱わないほうが実際的だという考えもある。
第 5 文型に用いられる動詞には次のものがある。
  • 知覚動詞の feel, see, hear, watch, observe, notice, smell, perceive, taste など。
  • 使役動詞の make, have, let; get, allow, permit, cause, force, compel, oblige など。

歴史[編集]

1世紀からローマ人ブリテン島に駐留して、ケルト系の住民を支配していたころには、ケルト語ラテン語が優勢だった。そのローマ人が 410年に本国に引き上げると、 5世紀半ばから 6世紀にかけて、ゲルマン系の人々(ジュート人アングル人サクソン人)が大陸からブリテン島に渡来して、先住のケルト人を支配するようになった。このころイングランドでゲルマン系の言語が定着した。ここから英語の歴史が始まる。(ゲルマン系の言語として。)

以後の英語の歴史はふつう 3期に大別される。

  1. 古英語(450‐1100)
  2. 中英語(1100‐1500)
  3. 近代英語(1500 以降)

である。

ゲルマン系の単語のほかに、ラテン系の単語も混入しているが、これは、ノルマン・コンクエスト以降、貴族階級がノルマン語を話していたことの影響である。(時期的には 11世紀以降で、中英語。)

英語圏[編集]

詳細は英語圏を参照
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世界の英語圏地域。濃い青色は英語が公用語または事実上の(de facto)公用語となっている地域。薄い青色は英語が公用語であるが主要な言語ではない地域。
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国別の英語話者人口 2/3をアメリカ合衆国一国が占める

英語人口[編集]

英語を第一言語としている人の数は3億8千万人程度で、言語人口第1位の北方中国語(約9億人)と比べかなり少ない。しかし中国語が主に中国国内および各地の中国人社会だけで通用しているのに対して、英語で意思の疎通ができるあるいは英語を理解できる人口を考えると状況は一変し、文句なしに世界最大の使用人口を誇る言語といえる。英米の影響などで英語が国際共通語として使われるようになったこと、商業言語として確立したこと、科学技術を伝達する主要な言語となったこと、さらにパソコンインターネットの普及で英語を元に作られたプログラミング言語マークアップ言語の需要が高まったこともあり、第二言語 (English as a Second Language; ESL) として用いる人口は約6億人に上る。外国語 (English as a Foreign Language; EFL) として英語を学習・使用する人も多い。そのため、世界各国でイギリス方言・アメリカ方言などの英語の枠組みを超えた「新英語」が出現するようになった。

イギリスの英語事情[編集]

詳細はイギリス英語を参照

イギリスには、「容認発音(Received Pronunciation/RP、BBC English、Queen's Englishなど様々な呼称がある)」という伝統的な標準発音を用いた標準英語があったが、最近では「河口域英語 (Estuary English)」が新しい標準語として登場した。

英語以外に先住民族であるケルト民族の言語(ウェールズ語ゲール語など)が話されている。イングランドによる同化政策を経てケルト諸語話者は激減したが、現在はウェールズ語などの復興策もとられている。

アメリカの英語事情[編集]

詳細はアメリカ英語を参照

アメリカ合衆国イギリスと同様に、国家の公用語に関する法的な文章が存在しない。ただし州レベルでは英語を公用語とする州や英語とスペイン語を公用語と明文的に定める州もある。初期の頃は西ヨーロッパ系(特にゲルマン系)の移民が多く、英語優位の状況が確保されていたが、次第に東欧南欧系が増え、さらにアジア中南米ヒスパニック問題を参照のこと)からの移民が大量に押し寄せてくると、英語の地位が揺るぎかねないといった風潮が英語話者(アングロ・サクソン系)の間で生まれてくる(イングリッシュ・オンリー運動)。

いずれにしても英語が国家言語国語)として通用しているのは事実で、教育の分野においては「バイリンガル教育かモノリンガル教育か」といった趣旨の問題がたびたび持ち出される。

カナダの英語事情[編集]

カナダは元英領植民地であった地域だが、その英領植民地にそれ以前はヌーベルフランスであり、今でもフランス語が使われ続けているケベック州があることから、カナダ全体の公用語として英語とフランス語の両方が制定されており、連邦政府のサイトや企業の商品説明などは全て英仏両言語で行われている。また、アメリカ合衆国が隣に位置していることから、旧英領であるとはいえ、オーストラリアやインドなどほかの旧英領植民地とは違い、比べるとカナダの英語はイギリス英語よりもアメリカ英語に近いが、単語の綴りとしてはイギリス英語式を採用することが多い。ケベック州ではフランス語が公用語であることから、英語を母語とせず英語運用能力が高くない人も少なくないが、ケベック州以外ではほとんどフランス語が使われないこともあり、カナダ英語におけるフランス語の影響は皆無に近い。

オーストラリアの英語事情[編集]

詳細はオーストラリア英語を参照

現在オーストラリアで話されている英語は、イギリス英語が訛ったものである。訛りは比較的強いが、アメリカ英語程変化は激しくなく、オーストラリア映画などは他の英語圏でもイギリス英語を理解できるものなら分かる。

英語に関する資格試験[編集]

詳細は英語検定を参照

日本における英語[編集]

江戸末期にアメリカからの使節と交渉する必要が生じ、日本での英語の歴史が始まった。ジョン万次郎が著した日本最初の英会話教本には、(日本語とは語順の違う)英文の意味を取りやすいよう、漢文のような返り点が打たれていた。

今日、日本における英語は日常生活に必要不可欠なものとはなっていない。あくまでも科学技術や諸制度の吸収のための手段や通商の道具(商業英語)という位置付けである。

高校・大学受験、各種学校の必修・選択単位取得においては、英語を読解する能力が重視され、英文和訳を中心とした授業が行われている。アメリカ英語を正統、イギリス英語をオプションとして取り扱うケースが一般的であるが、これは世界の英語学習のなかでは特異な例に属する。また、せっかくの読解能力も日本語での出版活動が盛んであること、多くの英語の書籍が日本語へ翻訳されることから日常生活ではあまり役立たない。

一方、英語を「話す」、「聞く」能力を特殊技能と見なす傾向が、日本には認められる。これは、日本ではイギリスの植民地であった国々とは違って、大学の講義が英語ではなく母語(日本語)で受けることができること(母国語で講義を受けることのできない国の方が多い)、英語を母語とする外国人が 1% も国内に居住していないなどの複合的な要素によって、日本国内では英語を話す、聞く必要性に乏しいためである。

参考[編集]

脚注[編集]

関連項目[編集]

英語の時代による分類[編集]

他の言語[編集]

英語による各国文学[編集]

方言[編集]

辞書[編集]

個別言語学[編集]

外部リンク[編集]

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