郭炳清

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郭 炳清(日本語読み:かく へいせい、本名:中国語郭鶴麟英語William Kuok、生年不詳-1953年10月)は、シンガポール共産主義者。1945年にマラヤ共産党(MCP)に入党し、伍天旺を補佐、英文の宣伝物等を担当した。1948年のマラヤ危機English版でジャングルに潜伏し、1953年に死去。ハン・スーインの小説"And the Rain My Drink"の「無名の英雄セン同志」のモデルとなった。

経歴[編集]

生い立ち[編集]

ジョホール・バルで、郭欽鑑(Kuok Keng Kang)と鄭格如(Tang)夫人の3人兄弟の末子として生まれる[1][2]。ウィリアム、ウィリーと呼ばれていた[2]

長兄フィリップ(郭鶴挙)は駐オランダマレーシア大使を務め、次兄ロバート(郭鶴年)は砂糖、ゴム、船舶業を営む富豪だった[1][2]。郭は左翼思想のため家中で異端視されていた[2]

MCP入党[編集]

1945年にマラヤ共産党(MCP)に入党[2]

ストレーツ・タイムズ』に勤務しながらシンガポール・クイーン街English版のMCP本部で非常勤で働き、友人だった伍天旺を補佐[2]

郭は英語教育を受けており、党が発行する英文パンフレットの大半を受け持ち、『デモクラット』紙[3]の編集も担当していた[2]

死去[編集]

1948年6月の緊急事態宣言、同年7月のMCPに対する活動禁止令(マラヤ危機English版)の後、父から海外留学を勧められたがこれを断わり、ジャングルに潜伏[4]

1953年10月、パハン州で人に襲われ死亡した[4]

関連作品[編集]

付録[編集]

脚注[編集]

  1. 1.0 1.1 Sia 1994 74
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 リー 1987 137
  3. MCPの声明文を掲載したり、共産主義ソ連の生活に関する記事を掲載したりしていた(リー 1987 137)。
  4. 4.0 4.1 4.2 リー 1987 143

参考文献[編集]

  • Sia (1994) Irene Sia「第3章 郭鶴年(Robert Kuok Hock Nien)‐大班(Taipan)株式会社」原不二夫(編)『マレーシアにおける企業グループの形成と再編』〈ASEAN等現地研究シリーズ 23〉アジア経済研究所、ISBN 4258200239、pp.73-94
  • リー (1987) リー・クーンチョイ(著)花野敏彦(訳)『南洋華人‐国を求めて』サイマル出版会、ISBN 4377307339